高血圧の薬(降圧剤)は、さまざまな副作用が指摘されています。
中には、カラダに重大なダメージを与える副作用もあります。
急激な血圧上昇や180mmHg以上の高血圧でないと、薬(降圧剤)<のデメリットの方が大きいと言えます。
高血圧 薬(降圧剤) 7種類の副作用
高血圧は、高血圧 薬(降圧剤)よりも食べ物や生活習慣の改善で下げるべきです。
ここでは、高血圧の薬(降圧剤)としてよく処方される次の7種類の降圧剤の副作用を、薬の種類別に紹介します。
- カルシウム拮抗薬
- ARBの副作用
- ACE阻害薬の副作用
- 利尿薬の副作用
- β遮断薬の副作用
- α遮断薬の副作用
- 直接的レニン阻害薬(DRI)の副作用
カルシウム拮抗薬
カルシウム拮抗薬は、もともと狭心症の治療薬として開発されました。
血管は、カルシウムイオンが平滑筋という細胞内に入ることで、収縮して細くなります。
カルシウム拮抗薬は、細胞にカルシウムイオンが入る口を塞ぐことによって、平滑筋を緩めて血管を広げ、血圧を下げます。
また、心臓の筋肉細胞にも作用し、心臓の動きを弱めて血液の量を減少させ、血圧を下げます。
カルシウム拮抗薬は、最もよく処方される降圧剤です。
カルシウム拮抗薬の副作用
- 動悸
- 頭痛
- 顔のほてり感
- 浮腫
- むくみ
- 便秘
ARB
『アンジオテンシンII』が、『アンジオテンシンII受容体』とくっつくと、血圧が高くなります。
ARBは、『アンジオテンシンII』の働きを抑えて、
- 血管収縮
- 交感神経の活性
を抑制することで、血圧を下げます。
心臓、腎臓、脳の臓器合併症や糖尿病を患っている方には、まずARBが処方されます。
ARBの副作用
- 動悸
- めまい
ARBの副作用は軽度です。
妊娠されている方は使用できません。
腎臓の機能に異常がある方には、注意が必要です。
ACE阻害薬
ACE阻害薬は、先ほどARBの所で言った『アンジオテンシンII』の生成を防ぎます。
それによって、血管を収縮させずに広げて、血圧を下げます。
ACE阻害薬の副作用
- 空咳
- むくみ
- 血管神経性浮腫(頻度は低い)
利尿薬
血液の水分が増えると、血圧が上がる原因となります。
また、体内に塩分がたまることでも血圧が上がります。
利尿薬は、尿を出すことで、血液量と塩分を減らし、血圧を下げます。
利尿薬は、食塩感受性が高いことで起こる高血圧に処方されます。
利尿薬の副作用
- 低カリウム血症(電解質異常)
- 低マグネシウム血症(電解質異常)
- 耐糖能低下
- 高尿酸血症
- 高中性脂肪血症
- 糖尿病
- 痛風
- 光線過敏症(頻度は低い)
- 血小板減少症(頻度は低い)
β遮断薬
カテコールアミンとβ受容体が結合することにより、心拍数や心臓から拍出される血液量が増加し、血圧が上がります。
β遮断薬は、カテコールアミンとβ受容体が結合を遮断し、レニン酵素の活性を抑えます。
交感神経抑制作用により、血圧を下げます。
β遮断薬の副作用
- 脈拍低下
- 手足の冷え
気管支喘息の方は使用できません。
慢性閉そく性肺疾患の方は、注意が必要です。
急にやめると、狭心症や高血圧発作が起こることもあります。
α遮断薬
交感神経末端の平滑筋の受容体の結合を遮断し、血管の収縮を防ぐことで血圧を下げます。
α遮断薬の副作用
- 起立性低血圧(初めて投与の時)
- めまい
- 立ちくらみ
- 動悸
- 失神
少量から開始していきます。
直接的レニン阻害薬(DRI)
血圧上昇のサイクルにかかわるレニン酵素の活性を抑えて、血圧を下げます。
長時間、持続的な血圧を下げる効果があります。
直接的レニン阻害薬(DRI)の副作用
- 血管浮腫
- アナフィラキシー
- 高カリウム血症
- 腎機能障害(頻度は低い)
- 頭痛
- めまい
- 下痢
- 吐き気
高血圧の薬(降圧剤)の副作用
高血圧の薬(降圧剤)には、いくつものタイプがあります。
そして、それぞれのタイプにたくさんの薬があります。
その薬一つ一つに副作用があります。
降圧剤による重大な危険のある副作用としては、
- 脳梗塞
- ED(勃起不全)
- ガン
- 認知症
などの発症リスクがあります。
チョッと血圧が高いと言って、お医者さんから処方されても、安易に降圧剤で血圧を下げることはおすすめできません。
血圧を下げるのは、降圧剤ではなく、食べ物や運動などの生活習慣の改善が必要です。