金運アップの神様と言えば、商売繁昌でおなじみのお稲荷さんこと稲荷大神。
京都の伏見稲荷大社が、全国のお稲荷さんの総本宮です。
京都では、伏見稲荷大社のことも、稲荷大神のことも、いなり寿司のことも、『おいなりさん』と言います。
稲荷大神のご利益は?
稲荷大神のご利益は、金運アップの他に
- 商売繁昌
- 産業興隆
- 家内安全
- 交通安全
- 芸能上達
などがあります。
そもそも、稲荷大神は、何の神様なのでしょうか?
稲荷五社大明神祓 いなりごしゃだいみょうじんはらえ)という祝詞に中にもあるように、稲荷大神は、元々は穀物の神様で、五穀豊穣の神様です。
でも、今は、商売繁昌の神様としての方が、有名かもしれません。
お正月の初詣の時などは、人の群れに押しつぶされそうになって、宙に浮いたまま前に進んでいるほどの混雑ぶりです。
商売繁昌なんですから、もちろん金運アップのご利益もあります。
伏見稲荷大社では、商売繁昌・産業興隆・家内安全・交通安全・芸能上達の守護神としてご神徳(ご利益)があるとしています。
また、安産、万病平癒、学業成就にもご利益があります。
金運アップだけでなく、イロイロなご利益が授かれます。
稲荷神社と犬の糞
稲荷大神は、日本でも最も有名な神様かもしれません。
商売繁盛を願って、敷地内に稲荷大神をお祀りしている会社もたくさんあります。
稲荷大神を主祭神とする稲荷神社の数は、2,970社。
境内社や合祀などを合わせると、32,000社もあると言われています。
江戸時代に、江戸を中心に稲荷信仰が広がり、『伊勢屋、稲荷に、犬の糞』と言われるほど、
あちこちで見かけるようになりました。
でも、いくら稲荷神社が多いからと言っても、なんという言われ方でしょうね。
犬の糞って・・・。
金運アップのご利益があるお稲荷さんと、犬の糞を並べて称するとは・・・。
でも、それほどまでに、お稲荷さんは、日本人に親しまれている神様なんですね。
お詣りすると、金運アップのご利益が期待されるはずです。
稲荷大神という神様はおられない
すごい数の稲荷神社があるのは、わかっていただけたと思います。
それだけに、稲荷大明神という神様の名前を聞かれることも多いと思います。
でも、・・・。
意外なことに、稲荷大神(稲荷大明神)という名前の神様はおられないのです。
それぞれの稲荷神社で、神様が違ったりするので、ここでは稲荷神社の総本宮の伏見稲荷大社のご祭神で説明しますね。
伏見稲荷大社の本殿には、
- 宇迦之御魂大神(稲蒼魂命 うかのみたまのおおかみ)
- 佐田彦大神(さたひこのおおかみ)
- 大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)
- 田中大神(たなかのおおかみ)
- 四大神(しのおおかみ)
の五柱の神様がお祀りされています。
この五柱の神様を総称して、稲荷大神(稲荷大明神)と言っています。
でも、稲荷五社大明神祓 いなりごしゃだいみょうじんはらえ)という祝詞には、
- 稲蒼魂命(うがのみたまのみこと)
- 大巳貴命(おおなむちのみこと)
- 太田命(おおたのみこと)
- 大宮姫命(おおみやひめのみこと)
- 保食命(うけもちのみこと)
という五柱の神様が、五穀の元祖として天から種を降ろして、稲荷五社大明神とへ鎮まられたとあります。
この中で、全国の稲荷神社で主祭神としてお祀りされているのが、ウカノミタマ大神です。
ウカノミタマ大神は、伊勢神宮外宮の豊受大神(とようけのおおかみ)と、同一神にされることもあります。
どの神様がどの神様と同一神というのは、いろいろな説があって、訳が分からなくなってしまうので、この辺りでやめときます。
もう1つのお稲荷さん
先ほどは、伏見稲荷大社を中心にした、神道のお稲荷さんを紹介しました。
実は、もう一つのお稲荷さんがあるのです。
お寺に祀られている、お稲荷さんで、ヒンドゥー教の荼枳尼天(ダキニ天)という、怖い怖いインドの神様です。
ダキニ天は、敵を殺してその血肉を食らい、人の心臓を食べて呪力の元とする恐ろしい神様です。
ダキニ天は、白虎に乗って描かれています。
この狐つながりで、お稲荷さんと集合しました。
もともと、ダキニ天は仏教の神様なので、豊川稲荷や出世稲荷、福徳稲荷、最上稲荷などのお寺のお稲荷さんとしてまつられています。
ダキニ天のお稲荷さんは、願いを聞き入れてくれやすいのですが、シッカリとお礼をしないと祟りがあると言われています。
伏見稲荷大社の稲荷大明神は、祟りはないと言われています。
同じお稲荷さんでも、全然違いますね。
伏見稲荷大社
伏見稲荷大社は、近年観光客の人気NO1となり、ものすごい参拝者、イヤ観光客の数です。
最近ちょっとマシですが、一時期は北京にいるような中国語の雨アラレ。
前からも後ろからも、右からも左からも、上からも下からも、中国語が聞こえていたような気がします。
有名な千本鳥居では、何人もの中国人が道をふさいで写真を撮りまくるので、稲荷山の参道が、とんでもない大渋滞になっていました。
最近は、中国人よりも欧米人が増えているようです。
ちょっと静かになった気がします。
そんな人気観光スポットの伏見稲荷大社ですが、起源は1300年も前にさかのぼります。
歴史で習った和同開珎の頃の和銅4年(711年)2月の午の日、三柱の神様が、稲荷山にご鎮座されたということです。
伏見稲荷大社は、朱塗りの本殿と鳥居が特徴です。
伏見稲荷は、稲荷山全体に神蹟があり、一周すると約2時間くらいかかります。
京都では、稲荷山の神蹟をめぐることを『おやま』と言います。
全国の稲荷神社の総本宮の伏見稲荷大社は、金運アップのパワースポットでもあります。
初午にお詣りしましょう
先ほども触れましたが、稲荷大神が稲荷山にご鎮座されたのが、和銅4年2月の初午の日でした。
それに因んで、伏見稲荷では、毎年2月の初午の日に、初午大祭が行われます。
初午の日に、伏見稲荷に行って『しるしの杉』を買って帰ると、商売繁昌、家内安全のご利益があると言われています。
ご利益が高いとあって、境内はすごい人でにぎわいます。
午前8時から神事が行われるので、その前に行くのがおすすめです。
2月のめちゃ寒い時期、早朝に稲荷山に行くと、寒いけど清冽な空気が感じられ、とってもすがすがしい気持ちになれます。
『しるしの杉』は、この初午の日にしか、手に入れられません。
初穂料は、1,000円納めていただきます。
今年は、神棚を掃除しているとき、うっかり『しるしの杉』を落としてしまいました。
杉の葉が、いっぱい折れて飛び散って、小さな小さな『しるしの杉』になってしまいました。
金運下がりそうな嫌な予感。
やはり、その後、売り上げと利益がダダ下がりです。
お稲荷さんのバチが当たったのでしょうか。
これから、一生懸命手を合わせて、金運アップを図りたいと思います。
お稲荷さんとキツネ
伏見稲荷大社だけでなく、全国の稲荷神社には、狛犬の代わりにキツネが居ます。
稲荷大神が、キツネだという人もありますが、それは誤解です。
キツネは、お稲荷さんのお使いで、眷属(けんぞく)です。
全国の稲荷神社
全国に稲荷神社は、唸るほどあります。
稲荷大神とダキニ天のお稲荷さんをお祀りしている代表的な神社やお寺を紹介します。
伏見稲荷大社
伏見稲荷大社
京都府京都市伏見区深草藪之内町68
豊川稲荷
豊川稲荷(豊川閣妙厳寺)
曹洞宗寺院 愛知県豊川市豊川町1
祐徳稲荷神社
祐徳稲荷神社
佐賀県鹿島市古枝乙1855
笠間稲荷神社
笠間稲荷神社
茨城県笠間市笠間1
竹駒神社
竹駒神社
宮城県岩沼市稲荷町1-1
瓢箪山稲荷神社
瓢箪山稲荷神社
大阪府東大阪市瓢箪山町8-1
千代保稲荷神社
千代保稲荷神社
岐阜県海津市平田町三郷1980
草戸稲荷神社
草戸稲荷神社
広島県福山市草戸町1467
その他の稲荷神社
源九郎稲荷神社
奈良県大和郡山市洞泉寺町15
出世稲荷
京都市左京区大原来迎院町1
玉造稲荷神社
大阪市中央区玉造2丁目3番8号
このほかにも、全国にたくさんの稲荷神社があります。
ぜひ、家の近くのお稲荷さんにお詣りして、金運アップのご利益をいただいてくださいね。